何かと話題のZEKEのM29金属製コンパチブル・キットです。
以前にタナカM29の金属外装パーツとして発売していた金型を、インサートを鋳込み金型にして各部形状を改修。タナカの樹脂製モデルガンを金属モデルガンに変換出来るキットです。
企画から製造販売からの経緯はProducts ZEKE 切削ブログ を見ていただければ、良くわかります。
キット内容は、フレーム、サイドプレート、シリンダー(シリンダー用エキストラクター回転止めピン×2)、ヨーク、サムピース、ハンマーヘッド、ロッキングボルト・ピン、タナカ用カートリッジのブレット部分×6、説明書、ヨーク開閉の説明文、金メッキ仕上げについての説明文 です。
ジュラルミン削り出しのシリンダーストップ は、別売りので先に入手したものです。
金メッキ仕上げについては思うこと色々ありますが、最近になって超絶研磨仕様(予価25万税別)の発表、これについては呆れました。
コンパチキットモデルに不足なパーツはグリップ・カート以外で、パーツ単品で計算すると2万以上になるので、それならば新たに一挺買った方が早いと楽天で¥18,998で購入しました。
しかし抜け殻となったフレーム類を、皆どうしているのでしょうか?捨てるのも勿体ないですし。
後に別売りされるZEKEからリアル形状のハンマーとトリガーのセット は予約済みなので、キット付属のカタチの良いハンマーノーズはスチール・ジュピターモデル に付けることにして、とりあえずスチール・ジュピターのケースハードンのトリガーとハンマーを使う事にします。
ZEKEのブログの最初の方に書いてあったのですが、買うまではタナカのシャーシを使うとは知りませんでした。グリップを外したらガッカリするのはタナカと変わっていません。
Nフレームではモデルガン初のフレームのグリップ部の全面グルーピングの再現、底部やグリップに隠れる部分の刻印、しかしシャーシがそれを台無しにします。
組立に関して面倒なのは、フロントサイトインサート(レッドランプ)、シリンダーの回転止めピンの差し込み、ヨークを止めるプレートスクリューも0.5mm程削らないといけない所です。
シリンダーが回らない場合は、シリンダーハンドの全面(ツメの下側)を0.8mm程削るとあり、当初そのままでも問題なく動いていましたが、ビクトリーショーでお披露目していたら動かなくなってしまい。調整しました。
組み上がれば金色の塊ではなくなる分、メッキ仕上げは多少気にならなくはなりますが・・・
正確な形状のファイヤリングピンホールと謳っていましたが、その横にはガッツリとキズがどの個体にも入っているようです。超絶研磨する人も大変です。
表見仕上げ以外で気になるのは、リアサイトの隙間です。フレームに鋳込まれている鋼材インサートとリアサイトリーフスクリューの位置関係とありますが、サイドプレートの合わ目がしっかりしている分、残念であります。
価格的にもフォーシングコーンは、ランパントクラシックのメタルロックライトみたくして欲しかったです。
ヨークとフレームの合わせ目もしっかりしているが、フレームに金型の段差が気になります。
トリガーガードの内側のパーティングラインを削ってくれたは良いが、もう少し丁寧な仕上げをして欲しいものです。
バレルのインサート。キャストブレットが飛び出すところと解釈すればよろしいのでしょうか?
フレームのシリンダースタッドの前、トリガーの上の辺りにキズが入っているのがおわかりでしょうか。
スイングアウトしたシリンダーとフレームが擦れてキズが出来てしまった。仕上げが悪い分あまり気にならないというのも何だが、はっきり言えばヨークが歪んでいる不良品なのだが、そういう物だと受け入れてしまうのがモデルガンマニアの悪いとこかもしれない。
このキット発売が決まってから、高騰したS&W純正Nフレーム用木製グリップ。
まず上記2点の画像の物は、コクサイ金属M29 に付けていた物で黒ワッシャーです。以前にも書いたと思いますが、このグリップは約26~27年前にNewMGC新宿店で、B級品とあり¥4,000で購入したもの。そんなので高額で購入する気にならなかったですが、ZEKEにはS&W純正グリップを付けたいと思ってました。
ZEKEが測定に使用した実銃は、黒ワッシャーのグリップが付いていたとのことで年代的に近い筈のなのだが、タナカM29 程ではないがフレームが凹んだ様になってしまいます。
S&W純正グリップでも、ローダーカットの物は価格がそれほど高騰していないので、コクサイにローダーカットを付けてダーティーハリー5のポスター仕様するのも良いかと¥25000にて落札。だがコクサイに付けるとフレームが出っ張ってしまう。
ZEKEに付けると上部は少しグリップが出っ張り、下方のラインも微妙に合わない。タナカには上部はZEKEと同じ様だが、下方のラインが合っています。
結局、ZEKE用を準備しなければと思い切って銀ワッシャーの物を昨年10月に¥45000にて落札しました。
もう少し我慢していれば落札価格が下がってきたのですが、ZEKEの金メッキの色と、フレームとのラインも大体は合っているので良しとしています。
ここで今回のゲストのコクサイM29 6inch A.F.Model (メガヘビーウェイト)マルゴー限定で発売されていた物です。
83/8inだったら直ぐにでも購入していたのですが、6inなので保留していたらマルゴーのストライキがあり、復活したら絶対購入するぞとTake-Fiveの開店セールの時に入手しました。
Gun誌1983年7月号ではメダリオン無しのSN-Gを付けていたのですが、売っていないのでSN-GPを付けたらフレームがかなり出っ張ってしまう。何日かしたら、これでも良いかとそのままです。
ZEKEに付けてもコクサイ程ではありませんが、フレームが少し出ます。
SN-Lは、問題なく取り付けられます。
実銃用グリップを付けたM29集合。私の持っている中ではこの組み合わせが一番良さそうです。
金属モデルガンの法規制に合うようにシリンダーにインサートが入っているので、タナカの発火カートはそのまま使えず、ブレット部分を短い物に交換します。左側とシリンダーに入っているのは、Tike-Five限定の44マグナム空撃ちダミーカート。
シリンダースタッドが出過ぎで、シリンダーの位置のよってはカートが引っかかるのも気になるところです。
Take-FiveオリジナルM29用コレクションボックス。値段も安くないが買い逃せば後悔しそうなので購入しました。
仕上げの良くないZEKEを入れるのもどうかと思ったが、入れてみれば買って良かったと思える一品。欲を言えばクリーニングロッドとドライバーも付けて欲しかったですが、生産数とコスト的に無理でしょう。
金属モデルガンとしては初めて発売された国際産業のM29 6.5inと。CMCは持っていませんのでカタログの写真のみです。ZEKEのM29 6.5inは、金属モデルガンとしてはCMC以来の製品化です。
ZEKEを見て「発売してくれるだけでありがたいと、買う人がいるから駄目なんだ」という意見もありました。そうかもしれません。
しかし今後、M29の金属モデルガンが発売されることは、まったく期待できません。樹脂製モデルガンもタナカが造らなくなったら終わりのような気がします。
何だかんだと不満を書いてきましたが、購入してから毎日弄っていて結局は気に入っているのです。
また別の人の意見として「100%満足出来るモデルガンは無い」というのもありました。100%満足出来るのは実銃その物しかないのです。
ではZEKE M29は何%満足させてくれるのかと言われれば、悩んでしまいますが。